愛犬の急な抜け毛や、換毛サイクルの変化で不安を感じたことはありませんか?
またブラッシングなど毛のお手入れを嫌がるわんちゃんに手を焼く、なんてことも多いのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、愛犬の毛について知っていただき、異常な抜け毛のサインや、お手入れにおすすめなブラシの種類について紹介していきたいと思います!
<この記事を読んでわかること>
1. 犬の毛の仕組み
2. 抜け毛や換毛の異常
3. 毛のタイプ別おすすめブラシ
犬の毛の仕組みと種類
人間とは違い、全身立派な毛に覆われている犬ですが、そもそも人間とは毛の生え方の仕組みが少し異なります。犬には「一次毛」と「二次毛」の2種類の毛が、同じ毛穴から約7〜15本も生えているのです。
- 一次毛
オーバーコート(上毛)と呼ばれていて、長くて太い毛。皮膚を保護することが主な役割。 - 二次毛
アンダーコート(下毛)と呼ばれていて、短くて柔らかい毛。保温のための毛。
そして犬種によってオーバーコートとアンダーコートの両方がある「ダブルコート」の犬と、オーバーコートしかない「シングルコート」の犬の2種類が存在します。
ダブルコートの代表的な犬種
柴犬、ダックス、ゴールデンレトリバー、ポメラニアンなどがダブルコートの犬になります。
なんとなく毛が密集していてモフモフしているイメージですよね。
ダブルコートの犬の抜け毛
ダブルコートの犬には普段の毛周期による抜け毛以外に「換毛期」というものがあります。
<換毛期とは>
換毛期には日照時間と気温が大きく関係しています。
春になり日照時間が長くなり気温も上がってくると、たくさん生えていたアンダーコート(下毛)がどんどん抜けて粗めの毛が生えてきます。この状態を夏毛といいます。
そして秋になり日照時間が短くなり気温が下がってくると、今度は夏毛が抜けてその下からふわふわのアンダーコート(下毛)がびっしりと生えてきます。この状態を冬毛といいます。
柴犬は夏よりも冬の方が少し太って見えることがありますが、案外この毛の違いだったりもします。
シングルコートの代表的な犬種
プードル、マルチーズ、ヨークシャーテリア、ブルドックなどがシングルコートの犬なります。
毛のお手入れが大変なイメージがあるトイプードルは実はシングルコートなのです。
シングルコートの犬の抜け毛
シングルコートの犬にはアンダーコートがないので「換毛期」がありません。
ただし1年間を通して、毛の成長サイクル=毛周期に合わせて少しづつ毛が生え変わっています。
犬の危険な抜け毛の見分け方
さてここまでは犬の毛の種類など、基礎知識について紹介しましたが、ここからは異常な抜け毛について紹介していきます。
犬も人間と同じように老化によって抜け毛が増えたり、毛の色が変化します。
ですがそれ以外の原因でも急な抜け毛が増えたり、換毛サイクルがおかしくなってしまうことがあるんです。
そんな愛犬の異常を見逃さないよう、飼い主としてもしっかり観察するようにしましょう。
危険な抜け毛のサイン
短期間で急に抜け毛が増えたり、部分的に抜けてしまっていたりすると、病気やストレスのサインかもしれません。
このような症状があった場合は、病院を受診しましょう。
犬の異常な抜け毛のサイン一覧
地肌がはっきり見えている
部分的に脱毛している
左右対称に脱毛している
尻尾だけが脱毛している
皮膚が赤い
皮膚の黒ずみがある
皮膚をよく舐めたり掻いたりする
フケがたくさん出ている
皮膚から分泌物が出ている
換毛サイクルの異常
季節の日照時間や気温によって換毛期があるダブルコートの犬ですが、最近の飼い犬は1年を通して部屋の中で過ごしている時間がとても長いため、換毛期が来ないことがあるんです。
原因としては、夏は冷房が効いた部屋、冬は暖房が効いた部屋で1日中過ごしているため、換毛のための体内サイクルが乱れてしまうことだと言われています。
換毛サイクルを乱さないための対策
・犬がお散歩などで外に出られる時間をできるだけ確保してあげる
・犬が自分で対応調節を行えるように、直接エアコンの風が当たらないようにする
・窓際に犬のくつろげるスペースを作ってあげ、日光を浴びる時間を増やしてあげる
犬ができるだけ外の空気を感じたり、日を浴びて季節の変化を感じられるようにしてあげることが大切です。
毛のタイプ別 おすすめのブラシ5選
ここからは毛のタイプ別におすすめのブラシの種類をご紹介します。
1. スリッカーブラシ
ダブルコートで長毛種の犬におすすめのブラシです。
毛のもつれを解消し、抜け毛や毛玉をしっかり取り除いてくれます。細い毛でもしっかりと絡め取ってくれるので、仕上がりはふわふわになります。ダブルコートの犬でも毛が短い犬の場合は、ピンの先端にシリコンガードなどが付いたものを選ぶ必要があります。
2. ラバーブラシ
ダブルコートで短毛種の犬におすすめのブラシです。
先ほどのスリッカーブラシに比べて、皮膚への刺激を最小限にできるのが特徴です。そのため痛みを伴わないので、ブラッシングが苦手な犬にもおすすめです。ですが、スリッカーブラシに比べると、毛玉や絡まりをほぐす作用は弱いため、長毛種にはあまり向きません。
3. スクラッチャーブラシ
柴犬などの換毛期なると大量の抜け毛が出るダブルコートの犬におすすめのブラシです。
ブラシの先端が特殊な形の刃になっていて、毛穴から抜けているけれども落ちきっていないアンダーコートの毛を取り除くことができます。そのためアンダーコートのないシングルコートの犬には使用できません。皮膚に直接触れてしまうと痛みを感じてしまうので、優しく抜け毛だけを取り除くように使用するのがポイントです。
4. ピンブラシ
シングルコートの長毛種の犬におすすめのブラシです。
ロングヘアの人間の髪をとかすのと同じようなイメージで、ヨークシャーテリアなどの長毛種の中でも毛を伸ばしているような犬におすすめです。
5. 獣毛ブラシ
基本的にどんな犬種にでも使用できる、仕上げ用のブラシです。
豚や猪などの獣の毛を使用して作られています。これまで紹介したようなブラシでお手入れを行ったあと、仕上げに獣毛ブラシを使用することで犬の毛に艶やまとまりを出してくれます。
最後に
私の愛犬のマルックス(マルチーズ✖️ミニチュアダックス)は、毛質はマルチーズのDNAを引き継いでいるようで、シングルコートのもじゃもじゃ犬です。笑
換毛期もなく普段の抜け毛もほとんどないので、部屋や服が毛だらけになることはありません。
これから犬を迎えようと考えている方にとって、犬のお手入れは未知の領域だと思いますが、この記事が少しでも参考になると嬉しいです。
また今犬を飼っている方も、この記事を読んで今一度愛犬の毛のお手入れを見直してみたり、今まで以上に抜け毛や換毛に注意して観察してみてはいかがでしょうか。
犬のお世話は想像するよりも何倍も大変です。ですがその何倍もの幸せを私たちに与えてくれるのも確かです。
愛犬・飼い主ともに幸せになれるよう、一緒に犬についての知識を増やしていきましょう^^
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